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2018年6月

電子書籍にない本の利点「全体像が直感できるところ」

電子書籍の欠点は情報の総量を直感的に把握しづらいところかもしれない。

実体を持つ本であれば、その厚さや大きさ、重さによって全体の分量を瞬時に把握できる。それに比べれば、電子書籍は情報量や書籍内での位置関係を感覚的に把握しづらい。

この違いは結構大きい。

例えばGoogleマップを見る時、はじめから拡大された交差点を見せられても、自分の位置も目的地も特定できない。そういう時、少し引いて自分と目的地の位置関係を特定したくなるだろう。全体像が見えるところまで高度を上げ、また自由に拡大縮小を繰り返してゆく。情報を読み込む作業は、われわれが思ってる以上に物理空間上の体感にひもづけて行われている。

本であってもそれは変わらない。具体的な興味を抱くためにも、また理解を深めるためにも、まずは全体像が把握できなければならない。自分はどの程度の総量の情報にいま向き合っているのか。そのどのあたりの情報を読み込んでいるのか。そのヒントが電子書籍にはない。確かに目次はあるし、読み切るまでの参考時間も数値化されているが、本の実体が持つ視覚的・物質的な情報密度には到底かなわない。

逆にいえば、もしこのあたりの欠点を克服する電子書籍がでてきたら、「本」という媒体はいよいよ終わりかもしれない。

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